カールフィッシャー法 よくあるご質問(FAQ)

カールフィッシャー試薬について

購入

Q
カールフィッシャー試薬を購入したいのですが、どこで購入できますか?
A

林純薬工業が運営する法人向けの公式通販サイト「試薬ダイレクト」でご購入いただけます。
カールフィッシャー水分測定からお求めの製品をお選びください。
※初回のご購入時に当社所定の審査を実施させていただきます。審査の結果によっては、ご購入いただけない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

また、販売店からのご購入も可能です。販売店一覧をご確認のうえ、各販売店へお問い合わせください。

どの試薬を購入すればいいかわからない場合はカールフィッシャー法ライブラリをご覧ください。

法律・規格

Q
カールフィッシャー試薬は毒劇物に指定されていますか?
A

製品によって異なります。
主な毒劇物に指定されているカールフィッシャー試薬は以下の通りです。

メーカー 品名 品番 容量 毒物及び劇物
林純薬工業(ソルベント) ハヤシソルベントCE 99034854 500mL 劇物
Honeywell-Fluka HYDRANAL™ メタノールドライ 347411L0 1L 劇物
HYDRANAL™ NEXTGENクーロマットA-FA 34471500 500mL 劇物
HYDRANAL™ NEXTGENクーロマットC-FA 3447050M 5mL×10 劇物
HYDRANAL™ クロロホルム 378631L0 1L 劇物
HYDRANAL™ キシレン 378661L0 1L 劇物

SDSや製品ラベルに記載されていますので、詳細はそちらをご確認ください。
※SDSは製品ページからダウンロードいただけます。

Q
日本薬局方に準拠しているカールフィッシャー試薬はありますか?
A

第十七改正日本薬局方までは、カールフィッシャー試薬の調製法について具体的な方法が規定されていましたが、2021年6月7日に改正された第十八改正日本薬局方では「適切に調製された水分測定用試液を用いる」とされています。
これにより市販されている試薬などの使用が認められ、より柔軟な対応が可能になりました。

詳しくは、下記ページで解説しておりますのでご覧ください。

トレーサブルな標準液、CRM水標準品|第十八日本薬局方の改正

試薬の選び方

Q
どのカールフィッシャー試薬を使用すればいいかわかりません。
A

水分を測定するサンプルによって適切な試薬は異なります。
容量滴定法用試薬ガイドもしくは電量滴定法用試薬ガイドをご確認ください。

対象サンプル別のレポートをダウンロードいただけるアプリケーションレポートサーチfor HYDRANAL™や簡易的に必要な試薬を診断できるカールフィッシャー試薬 診断チャートもぜひご活用ください。

Q
ケトン類・アルデヒド類用の試薬は、他のサンプルに使用できますか?
A

はい。ケトン類・アルデヒド類用の試薬は、それ以外のサンプルにも使用可能です。

容量滴定法でケトン類・アルデヒド類用の「HYDRANAL™ コンポジット5K(滴定液)」を使用する場合は、脱水溶剤はそれぞれのサンプルに適したものをご使用ください。 この場合、カールフィッシャー反応がやや緩慢になります。

電量滴定法の場合は、ケトン類・アルデヒド類用の「HYDRANAL™コンポジットAK(陽極液)」と「HYDRANAL™コンポジットCG-K(陰極液)」を必ず組み合わせてご使用ください。 この際は、一般用の電量滴定法試薬と比較して、測定できる水分量が少なくなりますので、あらかじめご注意ください。

カールフィッシャー水分測定について

測定時のトラブル

Q
予想水分値よりも多く水分が測定されてしまいます。(水分測定が終わりません。)
A

サンプルにケトン類や一部のアルデヒド類が含まれている場合は、試薬に含まれるメタノールと妨害反応が起こり、予想水分値よりも多く水分が測定されてしまう、または水分測定が終わらないことがあります。
この際は、メタノールを含まないカールフィッシャー試薬を使用することで、解決することがあります。

アミン類など塩基性の物質を測定する場合は、pHが高くなり試薬中のヨウ素を消費することで、水分測定が終わらないなど、結果を阻害することがあります。
この際は、サリチル酸などを添加して中和してください。容量滴定法用の脱水溶剤には、あらかじめサリチル酸を添加したものをご用意しています。

その他にも、装置に不具合がある場合や、サンプルの溶解度にも影響を受ける場合があります。
詳しくは、下記ページで解説しておりますのでご覧ください。

カールフィッシャー法 トラブルシューティング

上記方法などで、問題が解決しない場合はお問い合わせよりご連絡ください。

Q
予想水分値よりも低く水分が測定されてしまいます。
A

サンプル中にアルデヒド類が含まれている場合は、亜硫酸水素塩付加として知られている水を消費する副反応が起こることで、 本来の値よりも低い測定値が出ることがあります。 容量滴定法での測定かつ、ケトン類・アルデヒド類用の試薬を使用することで、この問題が解決することがあります。

詳しくは、下記ページで解説しておりますのでご覧ください。

カールフィッシャー法 トラブルシューティング

サンプルの溶解度に影響を受ける場合など、他の原因がある可能性も考えられます。 上記方法などで、問題が解決しない場合はお問い合わせよりご連絡ください。

力価

Q
力価の測定はどのくらいの頻度で行えばいいですか?
A

力価の測定の精度が十分でない場合は、サンプル中の水分量の滴定結果に誤差が生じます。1週間に1回の力価測定を推奨いたします。
また、装置をしばらく使っていない場合は、装置中の水分が影響を与えることがあります。 その際は、試薬を装置からはずして保管してください。

Q
力価の測定にトレーサブルな水標準液を使用するメリットはありますか?
A

トレーサブルな水標準液を使用することで、信頼性のある測定結果を得ることができます。
純水でも力価測定は可能ですが、トレーサブルな水標準液は、取り扱いが容易で、より正確に力価を測定できます。

トレーサブルな標準液、CRM水標準品|第十八日本薬局方の改正

その他

Q
容量滴定法と電量滴定法どちらを選べばいいですか?
A

容量滴定法は、水分含有量が高いサンプル(1 ~ 100mg)に適しています。
電量滴定法は、特に低水分のサンプル(10 μg ~ 10mg)に適しています。
容量滴定法は、試薬の種類が豊富で、さまざまなサンプルに適用できる一方、電量滴定法は微量な水分量の測定に向いています。

詳しくは容量滴定法または電量滴定法のページをご覧ください。

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