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Hongene Biotech Corporation 注目アイテム GalNAc(N-アセチルガラクトサミン)

GalNAc (N-アセチルガラクトサミン)とは

GalNAc(N-アセチルガラクトサミン)はアシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)と結合する単糖類で、N-アセチルヘキソサミンの一種です。
ヒト赤血球のA抗原の末端に存在することでも知られており、毒性が低いため、肝細胞をターゲットとしたドラッグデリバリーのリガンドとして昨今注目されています。

GalNAcの機能

GalNAc(N-アセチルガラクトサミン)はASGPRを多く持つ肝細胞へ集積し、この受容体から肝細胞へ取り込まれます。

ASGPRとは

肝細胞膜上に高発現している受容体で、アシアロ糖蛋白質を認識し、これをエンドサイトーシスします。アシアロ糖蛋白質はリソソームに移行し、分解されていきますが、ASGPRは細胞膜表面に戻ります。糖蛋白質の恒常性に重要な役割を担う蛋白質です。

GalNAcの用途

GalNAcと核酸(アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、saRNA)のコンジュゲートは、肝細胞に高密度に存在するASGPRに結合して、この受容体を介して肝細胞に効率的に取り込まれていきます。

GalNAc修飾医薬品の例

  • ・ギボシラン(急性肝性ポルフィリン症に対するRNA干渉治療薬)
  • ・ルマシラン(プライマリー高シュウ酸尿症1型に対するRNA干渉治療薬)
  • ・インクリシラン(家族性高コレステロール血症に対するRNA干渉治療薬)

Hongene Biotech CorporationのGalNAc特長

Hongene Biotech CorporationのGalNAcは、同じくドラッグデリバリーの手段であるLipid nanoparticles (LNPs) と比較し、ドラッグデザインが容易で安価です。
一般的な核酸合成機でコンジュゲートができるように、ホスホロアミダイト修飾されたGalNAcもお取り扱いしています。
また、ホスホロアミダイトに3価のGalNAcを枝分かれ状で修飾させているため、非常に強固にASGPRと結合させることが可能です。

GalNAcコンジュゲート siRNAのアシアロ糖タンパク質受容体を介したエンドサイトーシスの模式図

GalNAcコンジュゲート siRNAのアシアロ糖タンパク質受容体を介したエンドサイトーシスの模式図

GalNAc(N-アセチルガラクトサミン)は、肝細胞に豊富に発現している(≦100万/細胞)アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)のリガンドです。
ASGPRはC型レクチン受容体ファミリーに属し、脱シアル化糖タンパク質のクリアランスを促進するエンドサイトーシスレセプターです。生体内ではASGPR1とASGPR2からなるヘテロ三量体を形成し、各受容体の細胞外ドメインにはCRD(carbohydrate recognition domain)と呼ばれるGalNAcとの結合部位が存在します。
ASGPR三量体と3つのGalNAc分子は細胞外で強固に結合します(Kd = 5×10-9M)。
リソソームに輸送されたリガンド-ASGPR複合体は低pH環境下で解離し、ASGPRは速やかに細胞表面にリサイクルされていきますが、siRNAはリリースされ、RNA干渉が誘導されます。

Hongene Biotech Corporation製 GalNAc(N-アセチルガラクトサミン)

林純薬工業ではHongene Biotech CorporationのGalNAc(N-アセチルガラクトサミン)をご提供しています。