情報誌 HPC NEWS vol.44 食品・環境分析の最新技術や話題をご紹介

情報誌 HPC NEWS vol.44

フラン、4-メチルイミダゾール、及びトランス-脂肪酸の米国に於ける現状

カリフォルニア大学 環境毒性学部 柴本 崇行

はじめに

フラン、イミダゾールを含めて多数のヘテロ環化合物がメーラード反応によって食品中に生成される現象は以前から知られている。従って、今まで多数のヘテロ環化合物が食品・清涼飲料水(特に熱加工された)の中に見つかっている。

これらの化合物は、元々食品に加熱調理臭を与えるものとしてフレーバーの見地から研究されてきたものである。最近、特にフランと4-イミダゾールの発ガン性が報告されてから、各種食品、飲料水中に存在するそれらが注目を浴びだした。

従ってこの小論では、フラン、4-イミダゾールに関して、食品中の存在、毒性及び、現在米国に於けるそれらの規制について記述する。同様にヘテロ環化合物ではないが、最近注目を浴びているトランス脂肪酸についても記述する。

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