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情報誌 HPC NEWS vol.32

米国に於ける香料の規制について

カルフォルニア大学デービス校 環境毒性学部 柴本 崇行

はじめに

香料の歴史は以外に古い。古代ギリシャやローマ時代にすでに香料が盛んに使われていた。しかし、なんと言っても香料が世界史の中央の舞台に躍り出てくるのは16世紀から始まった大航海時代の引き金になった時である。この時代にヨーロッパの先進国、つまりポルトガル、スペイン等が南アジアから求めたものが香料であたった。特にコショウであり、香辛料と言った方が適切かもしれない。

例えば、有名な史上始めて世界一周を成功させたマジェランも本来の目的は南アジアからの香料の入手であった。マジェラン本人は途中で死亡してしまったが、一隻しか残らなかった船団の最後の船が香料を満載して帰国した結果、十分以上の採算が取れたと伝えられている。その後、香料生産地を含んだ南アジア地域は歴史の覇権と同じ様に、オランダ、イギリスの勢力下におかれ、一時太平洋戦争中日本の占領下におかれたこともある。

南アジア地域における香料生産に関しては帝国主義時代に基を築いたオランダ、イギリス、フランスの株式会社が依然強く関わっているのに加え第二次大戦後急速に経済発展をしたアメリカ、日本、ドイツ等が進出している。この様に香料の歴史は世界史の一部と言っても過言ではない。

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