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毒物及び劇物取締法

毒物及び劇物取締法は、日常流通する有用な化学物質のうち、主として急性毒性による健康被害が発生するおそれが高い物質を毒物又は劇物に指定し、保健衛生上の見地から必要な規制を行うことを目的としています。具体的には、毒物劇物営業者の登録制度、容器等への表示、販売(譲渡)の際の手続、盗難・紛失・漏洩等防止の対策、運搬・廃棄時の基準等を定めており、毒物劇物の不適切な流通や漏洩等が起きないよう規制を行っています。

厚生労働省 医薬・生活衛生局化学物質安全対策室ホームページより
http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/doku/dokuindex.html

毒劇物の取扱いについて

化学物質の中でも、特に毒性が強いものが、「毒物及び劇物取締法(以下、毒劇法)」により「毒物・劇物(以下、毒劇物)」に指定されています。また、試薬の中には、『毒物及び劇物取締法』に該当する薬品が数多くあります。
毒劇物は、少量でも身体を著しく害する性質を持っており、また事故が発生した場合、不特定多数の人に大きな被害を及ぼすおそれがあります。毒劇物を取扱う方々には、事故や犯罪を未然に防ぐため、以下のような安全管理対策が求められます。

1.盗難・紛失防止のための対策

  • ①毒劇物の管理者を決めておく。
  • ②保管場所は、管理者の目の行き届く場所とする。
  • ③毒劇物専用の保管庫に保管する。
  • ④保管庫には施錠する。
  • ⑤保管庫の鍵の管理を徹底する。
  • ・鍵の管理者を明確にする。
  • ・鍵の数量は、必要最低限としチェックを定期的に行う。
  • ・鍵を使用する場合はチェック表に記入。
  • ⑥「管理簿」を作成し、定期的に在庫量を確認する。
毒劇法第11条第1項(毒物又は劇物の取扱) 毒劇法施行規則第4条の4(製造所の設備)

2.飛散、漏洩及び流出防止のための対策

  • ①震災対策として
  • ・保管庫には、転倒防止措置をする。
  • ・保管庫内の薬品が転倒、落下、容器破損しないような設備を設ける。
  • ②毒物劇物保管場所の床面は、毒物劇物が床にしみこまない構造とする。
  • ③毒物劇物を含有する粉塵、蒸気又は廃水の処理設備を備える。
毒劇法第11条第1項(毒物又は劇物の取扱) 毒劇法施行規則第4条の4(製造所の設備)

3.盗難、紛失、飛散及び流出した場合の措置

  • 万一の事故発生に備え
  • ①緊急連絡・通報体制を整備する。
  • ・盗難・紛失した場合:直ちに警察署に通報する。
  • ・飛散、漏洩及び流出した場合:保健所、警察署、消防署に連絡する
  • ②被害を拡大させないための措置とその準備
  • ・周辺(特に風下)の人に知らせ退避させる。
  • ・周辺にロープを張るなど、立ち入りを禁止する。
  • ・保護具を着用する。
  • ・被害箇所に中和剤、吸収剤を散布。中和した後に、多量の水で洗い流す。
  • (但し、河川等には流出しないよう注意。)
毒劇法第16条の2(事故の際の措置)

出典:厚生労働省 毒劇物盗難等防止マニュアル
東京都福祉保健局健康安全部 毒物・劇物 取扱い、保管・管理手引