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情報誌 HPC NEWS vol.22 食品・環境分析の最新技術や話題をご紹介
環境分析におけるサロゲート物質の役割
熊本県立大学 環境共生学部 篠原 亮太はじめに
環境庁(現環境省)では、1973年以来、一般環境中における化学物質の残留状況を調査し、その結果などを「化学物質と環境」(通称黒本)としてまとめ公表してきた。この調査には、全国の地方自治体に設置されている公害関連の研究所(現在では環境科学研究所等) が全面的に協力し、進められてきた。特に、既存化学物質の環境調査に必要な分析法の開発は、地方自治体の研究所で働く職員によって行われてきた。
環境中に残留する微量化学物質の分析法開発では、「いかに精度良く、正確に測定するか」という技術的課題に対処するため、抽出法、分離分画法、精製法、濃縮法、測定法などにおいて、多くの労力が費やされてきた。これらの課題の多くを克服するために採用されたのが、金属分析で汎用されてきた同位体希釈法の手法である。この手法で使用される安定同位体は、化学物質分析の領域ではサロゲート物質と呼ばれている。
本レポートでは、サロゲート物質の役割を化学物質分析技術の変遷とともに紹介していきたい。
※詳しくはPDF資料をご覧ください。